世界で16億人以上が利用するSNSである「Instagram」は、うまく活用することで収益につなげることも可能です。アフィリエイト広告やライブコマースで直接購買を促進したり、マーケティングツールとしての運用などさまざまな活用方法があります。
そこで本記事では、インスタで収益化する方法について詳しく解説します。他のプラットフォームとの違いを押さえ、収益につなげる仕組みを理解することが重要です。
インスタを使った副業を検討している方は、実際にどのような手法で収益につなげられるのか参考にしてください。
インスタ(Instagram)の特徴や、他のプラットフォームとの違いについて以下の2点を解説します。
インスタで収益化をする際は、インスタの強みを活かした施策がポイントです。副業など、インスタで初めて収益化を目指す方は、まずは上記の内容を押さえておきましょう。
インスタは、画像や短時間の動画などビジュアルを重視した機能が特徴のプラットフォームです。特徴的な機能には以下のようなものがあります。
機能名 | 概要 |
---|---|
フィード | 画像やリール動画を投稿するホーム画面のこと |
リール |
・最大90秒のショート動画が投稿・視聴できる機能 ・フィード画面に投稿される |
ストーリーズ |
・画像や動画をスライドショーのように投稿できる機能 ・プロフィールアイコンから閲覧可能 ・視聴期限が24時間限定 |
IGTV |
・最大15分の長尺動画を投稿できる機能 ・フォロワー1万人以上の場合は最大60分の動画投稿が可能 |
インスタライブ |
・ストーリー機能のひとつ ・生配信でフォロワーとリアルタイムにコミュニケーションが取れる |
上記のような機能を使い分け、あるいは併用してユーザーに訴求していきます。インスタで収益化をするには、各機能を用途に応じて活用するのがポイントです。
2023年の総務省調査によると、日本国内では全年代平均で約50%の方がインスタを利用しています。おおよそ6,600万人のユーザーがいると見込まれ、10代・20代の7割以上が利用するSNSです。
Platform | 男性 (N=760) |
女性 (N=740) |
全年代 (N=1,500) |
10代 (N=140) |
20代 (N=217) |
30代 (N=245) |
40代 (N=319) |
50代 (N=307) |
60代 (N=272) |
---|
引用元:総務省「令和4年 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」
さらに、6割弱が女性のユーザーで、画像や動画で魅力を発信しやすいファッションやライフスタイル、旅行などのコンテンツが高い関心を集めています。
国内だけでも多くのユーザーを抱えており、上記のようなジャンルを中心にターゲットを絞って訴求するとよいでしょう。また男女比にも大きな乖離が無いため、差別化のために男性にリーチする施策も取りやすいはずです。
インスタで稼ぐための主な収益化方法について、3つのカテゴリに分けて解説します。
インスタには収益を得るための方法が複数あるのが利点です。個人で副業として行うのか、企業などで事業として行うのか、状況に応じて選択してください。
インフルエンサーをはじめ、主に個人のクリエイターが収益化を目指す場合は以下のような方法があります。
アフィリエイトマーケティングは、フォロワー向けに製品やサービスを紹介する投稿を行います。投稿に貼ったアフィリエイトリンク(広告)から製品・サービスの申し込みページへと誘導し、成約すると収益が発生する仕組みです。
どのようなアフィリエイト広告を貼るかが重要なので、信頼性のあるブランドや投稿内容と関連性の高い商品選定がポイントとなります。ターゲットユーザーに適した内容で投稿を作成しましょう。
また、ブランドとのコラボレーション企業などからのPR案件として、製品・サービスの宣伝を行います。プロモーションの対価として報酬をもらう仕組みで、商品の魅力をうまく伝えられるようにコンテンツを作成しましょう。
フォロワー数が多く、知名度の高いインフルエンサーであれば企業からの直接オファーもあります。しかし、そうでない場合は関連性の高い投稿を行うアカウントを作成し、営業活動などで案件を獲得する施策が必要です。
企業などがビジネスとしてインスタでの収益化を目指す場合は、以下のような方法がおすすめです。
事業の継続性や成長性が重要なので、ECショップとして商品を販売する手法が主になります。
たとえば、インスタ上で直接商品を販売するショッピング機能を活用します。投稿画像からショッピングができるため、フォロワーに向けて商品の紹介を行いましょう。
また、インスタライブを使用したライブコマースも有効です。リアルタイムに視聴者とコミュニケーションを取りながら商品を紹介できます。
視聴者は商品の気になるポイントを質問できるため、不安を解消して購入できるのが利点です。また、事業者側も人気の配信者に依頼して商品を紹介してもらうなど、通常のECショップではできないマーケティングができる点が魅力となっています。
インスタには他にも以下のような収益化方法があります。
オンラインセミナーやデザイン素材など、デジタルコンテンツをインスタの投稿で紹介して販売する方法があります。販売ページやnoteなどに誘導して成約につなげましょう。
インスタには「バッジ機能」という投げ銭機能があるため、ライブ配信を行いフォロワーから支援もらって収益化できます。大きく稼ぐには多数のフォロワーを抱える人気のインフルエンサーになる必要があるでしょう。
継続して投稿や配信を続け、ファンを獲得できるよう取り組んでください。
インスタショップの開設と、EC連携の重要性について以下の2点を解説します。
インスタは画像や動画で商品を紹介できるのが大きなメリットです。利用者も多いため、通常のECサイトよりも早期に多数のユーザーにリーチできる可能性があります。
インスタのショップ機能は、投稿した画像や動画から直接ECサイトの販売ページに遷移できる機能のことです。Facebookページに商品を登録し、インスタのビジネスアカウントと紐づけることで利用できます。
商品をカタログのように画像でリスト化し、ストーリーやリールを活用して視覚的に訴求できるのが利点です。また、フォロワーにシームレスなショッピング体験を提供できるため、プロフィール欄にURLを貼るよりもユーザーの離脱を招きにくいというメリットもあります。
さらに、約6,600万人のユーザーに広告費をかけずに訴求可能で、初期費用などもかからないためコストパフォーマンスの高さも魅力です。
インスタショップはECサイトと連携して活用できます。たとえば、EC-CUBEなどのオープンソース型のシステムを活用すると、カスタマイズ性が高く注文管理や在庫管理、発送追跡などを効率化できるでしょう。
スムーズな購入体験を多くのユーザーに提供できるようになるため、リピート購入やブランドの信頼性向上に効果的です。他にもBASEなどさまざまなプラットフォームと連携可能で、自社の運用に合わせて選択してください。
ZOZOTOWNなど大手のECサイトもインスタのショップ機能を利用して販売を行っているので、参考にしてみてはいかがでしょうか。
生配信ができるインスタライブを活用し、ライブコマースとして販売するのもおすすめの収益化方法です。ライブコマースの利点や機能など、以下の2点を解説します。
ライブコマースはユーザーにインタラクティブな体験を通じた訴求ができるのが特徴となっています。従来のECサイトではできない購入体験を提供可能です。
ライブコマースとはライブ配信でリアルタイムに商品を紹介し、それを見たユーザーが商品を購入するという販売形態のことです。テレビショッピングと似ていますが、ユーザーは商品の状態や気になるポイントを配信者へと質問できるなど、双方向のコミュニケーションが利点となっています。
ユーザーは画面越しとはいえ商品の実物を見て購入を検討可能で、事業者側も人気の配信者を起用して訴求できるなど双方にメリットがあります。商品の特徴やメリット・デメリットなどを伝えやすいため、満足できる購入体験を提供しやすくなるでしょう。
購入方法はプラットフォームによって違いがあり、ライブコマース専門のプラットフォームであればそのままカートへ商品を入れるなどシームレスに購入が可能です。インスタの場合はカート機能はないため商品ページへの誘導が必要です。
Q&Aや視聴者限定オファーなどユーザーの興味を引きつける規格を行い、即時の購買行動を促すのがおすすめです。ただし、視聴者の質問に的確に答える商品知識や、生配信に対応できる配信者のスキルが必要な点は押さえておきましょう。
配信者だけではカバーしきれない視聴者のフォローは、チャット機能を活用して行うとよいでしょう。特にチャットボットなどを導入すれば、ライブ配信中にフォロワーが特定のキーワードをコメントすると、システムが自動的に購入リンクをDMで送信できます。
ユーザーの取りこぼしを防げるだけでなく、購入プロセスがスムーズになりコンバージョン率向上にもつながります。インスタのようなSNS型のライブコマースは、専用プラットフォームよりもショップ機能では劣る部分があります。
しかし、多くのユーザーのリーチしやすいという強みがあります。チャットボットなどを併用することで弱みをカバーし、効率よく運用できるうえユーザーにとっても便利なのでぜひ導入を検討してください。
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インスタでは、アフィリエイトで収益化を行う方も多数います。仕組みや成功するためのコツを紹介します。
アフィリエイトは、自身で商品を持たなくても、宣伝して成約することで収益化が可能です。個人が副業で行う場合や、販売する商品がない場合などはアフィリエイトから始めるのもよいでしょう。
アフィリエイトとは、フォロワーに対して製品やサービスを紹介し、購入ページへのリンクを提供することで収益を得る方法です。「1件成約するごとに〇〇円」など、貼ったリンク経由で成約が発生すると報酬になります。
インスタのようなSNSだけでなくブログなどでも行われる収益化の方法です。さまざまな商品やサービスが紹介可能で、AmazonなどのECショップで販売されている商品を紹介したり、各種サブスクなどサービスの登録を促すといった多くの手法があります。
どのような商品を紹介するか、アカウントのテーマと方向性に応じた商品選定を行いましょう。
アフィリエイトで成功するには、商品の選び方が重要です。アフィリエイトでは数多くの広告がありますが、どのような商品・サービスでも紹介できるわけではありません。
一般的にはASPと呼ばれるアフィリエイト広告の紹介サイトに登録し、場合によっては審査を受けてからアフィリエイト広告を貼れるようになります。プロモートする商品はフォロワーとの信頼関係を築くためにも、閲覧するユーザーにとって有益な商品を紹介してください。
また、多くの場合広告主から報酬が発生する条件が定められています。「無料の資料請求」や「月額サービスへの登録」など、ユーザーが何をすれば収益化につながるのかをよく確認しておきましょう。
無料登録などユーザーにとってハードルが低ければ成約につながりやすく、商品購入などコストがかかる場合は成約が難しくなります。その分もらえる報酬が高額など見返りが大きくなる傾向にあるため、報酬発生の条件を理解したうえで取り組みましょう。
インスタで収益化を成功させるためのポイントを2点紹介します。
収益化を目的とする場合、戦略的にアカウントを運用していく必要があります。テーマやターゲットを絞り、狙ったユーザーにリーチできるよう取り組みましょう。
収益化を目指す場合、アカウントのテーマを明確にしましょう。さらに、そのテーマに対してフォロワーが共感しやすいコンテンツを、一貫して提供し続けることが必要です。
たとえば、女性向けのアクセサリーを紹介するアカウントであれば、投稿内容は女性向けアクセサリーに特化した内容にすることで、売りたい商品に興味があるユーザー集客をしやすくなります。さらにフォロワーの多くは必然的に女性が多くなるため、紹介したい商品との関連性が高まり、収益化につながりやすいでしょう。
また、テーマが広すぎる場合はセグメント分けをするのも有効です。レディースのアパレルを紹介するアカウントだとテーマが大きく、集客のために必要なコンテンツ数が膨大となります。
そこで、20代女性のアパレルを紹介するアカウントにすると、テーマが絞り込まれて少ないリソースでも運用しやすくなります。一方で、事業としてリソースを割ける場合は、広いテーマで行った方が大きな集客や収益につなげやすいでしょう。
テーマや方向性を明確にし、効率的に収益化を目指してください。
フォロワーを増やすための戦略例として、具体的には以下のようなものがあります。
いずれもターゲット層にリーチするための取り組みを行います。前提として、フォロワーを増やすには、地道に魅力的なコンテンツを発進し続けることが重要です。
元々人気のインフルエンサーだったり、特定の投稿が予想外にバズるといった例外もありますが、多くのケースではアカウントを一から育てていく根気が必要となります。
ユーザーの興味を引くコンテンツを作り続け、フォロワーを増やす施策を継続的に行いましょう。
インスタで収益を上げる際のデメリットや注意点は、以下の5点です。
収益化の手段はいくつもありますが、決して一朝一夕に報酬につながるわけではありません。リスクやデメリットもあるためメリットと合わせて総合的に判断してください。
インスタで収益化するには、ある程度の時間がかかります。前提として、フォロワーを増やしたり集客を行ったりする必要があるためです。
特にアフィリエイトやインスタのショップ機能を活用した収益化方法は、一定のフォロワー数やエンゲージメントが無ければ報酬にはつながりにくいので注意が必要です。根気強く収益化に向けて作業を続ける必要があり、モチベーション管理がポイントとなります。
インスタライブなどでフォロワーとやり取りも行い、アカウントの信頼性を高められるように継続的な投稿を行ってください。
インスタに限った話ではありませんが、基本的にプラットフォームを活用した収益化はそれ自体がリスクです。プラットフォームの方針変更や、インスタ内でのアルゴリズム変更によって一気に集客が減少する可能性があります。
たとえば、リールやストーリーの表示順が変わるだけで、フォロワーにリーチできなくなることもあり、売上に影響を受けることになるでしょう。こうした問題は、ブログアフィリエイトでGoogleのコアアルゴリズムアップデートによって検索順位が左右されたり、YouTuberがYouTubeの規約変更によって収益減少につながったりと各所で起きています。
まずは収益化を目指すことが重要ですが、インスタのプラットフォームに依存しない収益化の方法も合わせて検討していくのがおすすめです。
インスタで収益を維持するのは、継続的なコンテンツ作成が必要です。常に魅力的なコンテンツを作成し続け、さらにユーザーへリーチし続ける必要があるため、モチベーションの維持だけでなくコンテンツのネタを用意するのが難しくなるケースもあります。
インスタは特にビジュアル中心のコンテンツが求められるため、撮影・編集など作成に手間がかかるのもデメリットです。ある程度収益が発生している場合は一部作業を外注に出すなど、継続的にコンテンツを作成し続ける仕組み作りを検討しましょう。
インスタで収益化を目指すうえで、トラブルや詐欺のリスクは理解しておきましょう。たとえば、ブランドとのコラボレーションやアフィリエイト案件において、信頼できない企業や詐欺案件に巻き込まれる可能性があります。
また、企業などからのPR案件では適切な契約がないと報酬が支払われないケースもあり、注意が必要です。後から報酬などで揉めないよう、弁護士を通してリーガルチェックを行ったり、契約を書面で交わしたりといった手続きを行ってください。
インスタの収益化に成功し、収益が年間20万円を超える場合は確定申告が必要です。確定申告は例年2月16日から3月15日の間に行います。
副業としてインスタの収益化を目指す場合、収益が増えればその分税負担が増える点に注意が必要です。なお、会社に副業とバレたくない場合は、確定申告の際に「普通徴収」の欄へチェックを入れて書類を提出するのを忘れないようにしましょう。
また、収入が20万円以下の場合に確定申告が不要なのは、あくまでも「所得税」の話です。住民税については収益が20万円以下であっても申告と納付が必要です。
その場合は税務署ではなく、市役所などの住民税担当窓口へ問い合わせを行ってください。
本記事では、インスタでの収益化について解説しました。インスタの収益化には以下のような方法があります。
収益化を成功させるためには、フォロワーとの信頼関係やエンゲージメントを高め、一貫性のあるコンテンツを継続して発信し続ける必要があります。事業として行う場合は、EC連携を活用して長期的なビジネス成長を目指すとよいでしょう。
ライブ配信における顧客体験を強化し、チャットボットなどのツールを活用してスムーズな購買につなげる施策がポイントです。
ライブコマースが注目されるのは、主に以下のような理由からです。ライブコマースが注目されるのは、主に以下のような理由からです。ライブコマースが注目されるのは、主に以下のような理由からです。
視聴者と配信者でコミュニケーションが取れる
インフルエンサーを活用したマーケティングができる
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