「はじめての、一生もの。」というキャッチコピーで主力商品のランドセルを展開している「鞄工房山本」(本社・奈良県橿原市)。
丁寧につくる。手抜きをしない。そんな職人気質を強みにブランドとして成長してきた同社は、2024年9月からSHOPLINEを導入、インバウンド向けのSEO対策へ。導入の決め手は、シンプルで分かりやすい操作性と、物販だけでなくワークショップや工房見学など体験商品販売もSHOPLINEで一元管理できること、と語る。
ブランドについて
Q.創業から75年。どのような思いや理念を大切にされていますか?
今の社長は3代目ですが、なので、「良いものをつくる」というものづくりへの信念から一切ブレることなくここまで来ています。
当社の主力商品であるランドセル。見た目の美しさや丈夫さにこだわっているので、鞄底の角部分を覆うに扇状のひだを決まった数だけ「きざみ」という技術を使っています。
ランドセルのふたに当たる「かぶせ」のは、手作業でニスを3回塗る「コバ塗り」という技法でスッキリと仕上げています。
手ごろな価格帯の商品をつくろうと思えばもっと効率よいやり方があると思います。ただ職人にとっては、お客さまの笑顔のために心から誇りをもって作れるかどうか、誇りをもって販売できるかどうか、という点が何よりも大事なんです。
「時間や手間を惜しまず、丁寧につくる」というマインドを、言葉だけでなく一人ひとりのあり方として、これからも継承していきたいと思っています。
Q.ブランドならではの特徴や強みについて
一番は、やはり職人としての誇りですね。当社は若い職人が多く、平均年齢も30代半ばくらい。彼らからは「自分の子どもに持たせたいランドセルをつくる」という声がよく聞かれます。その思いこそ、当社がもっとも大切に継承したい真髄なんです。
創業以来ずっと職人としての誇りが伝承されている理由は、代々の代表がずっと社員に背中を見せてきたことが大きいと感じます。
ものづくりに妥協しない姿や磨かれたその技術に尊敬や共感を感じ、「自分もそうなりたい」と集まった職人が多いので、社の文化として「誇りを持てる仕事をする」というあり方が定着している気がしますね。一針一針手を抜かないものづくりは、奈良本店の工房で見学していただけます。何一つ手を抜いていない自信があるので、皮の裁断から仕上げまで全行程をオープンにしています。
Q.今後の展開やプロジェクトはありますか?
これから重視していきたいのは「商品をじかに体験していただく」ということです。
これまでは、全国4ヶ所にある直営店とオンラインのみで販売していました。ただ、それだけでは商品に触れていただく機会が十分ではないので、今後は全国の百貨店に卸したり、出張展示会を増やしたり、当社の商品の良さに感動していただける機会をどんどん増やしていこうと思っています。
直接触れていただく機会としては、レンタルランドセルというサービスも行っています。3,000円で1泊2日、実物の重さや感触、皮の質感、細部の丁寧な仕上げなどを確認していただくことが目的。
本当に商品に自信があるからこそ、直接見て、触れていただくことにより注力したいと考えています。
Q.インバウンドのお客さま向けの戦略は?
少子化でランドセル需要が縮小している中、何か対策が必要だということがスタートでした。一度途絶えると、貴重な技術は継承できなくなります。
そこで、流入が増えているインバウンドのお客さまがランドセルにも興味を持ってくださっていることに目を付けて、「しっかり対応できる体制をつくっていこう」という流れに。
実は当社主力のランドセルについては、インバウンドのお客さまにも人気があるんです。アジア系のお客さまはお子様の登校用に購入されることが多く、欧米系のお客さまは男女問わず、ご自身のファッションアイテムとして購入されます。
当社が運営している帆布バッグのブランド「香久山鞄」は、海外の方にも認知していただいています。洗練されたイタリアデザインを取り入れた高級革鞄の新ライン「MONTBOOKーモンブックー」も立ち上げたので、こちらについてもSHOPLINEを活用して認知を拡大していきたいと思っています。
当社は年商約14億円ですが、インバウンドの売り上げ目標は会社全体の10%としています。
インバウンドのお客さまにも、当社職人のこだわりに直接触れて、感動していただきたい!ぜひ奈良の工房に来ていただきたいのですが、まずは各直営店で革製品づくり体験ワークショップを実施していこうと考えています。楽しい旅の思い出に加えていただけるよう、準備を進めています。
SHOPLINEについて
Q.多くの選択肢がある中で、SHOPLINEを選んだ理由は?
一番のきっかけは、海外向けのSEO対策がことでした。SHOPLINEは多言語化のサイトをノーコードで作れるうえ、SEO対策もバッチリできる点が魅力でした。しかも、初期費用も手ごろな価格帯だったのでチャレンジしやすかったです。
私はサイト構築担当なのですが、コードがまったく書けなくて。だからノーコードで作成できることは必須条件でした(笑)。
Q.SHOPLINEでもっともおすすめの機能は何ですか?
サイトのSEO対策が十分かどうか、シンプルに把握できる「イージーランクSEOオールイン12」という機能がすごく良かったです。まったく初心者の私でも、どのページに問題があるのか、どこを修正すべきか、一目で分かるので本当に助かりました。この機能は、私にはなくてはならないものです(笑)。
もう一つ、当社の業務効率化に役立っているのが、体験商品の予約販売ができる機能。ワークショップや工房見学など体験商品の予約販売にも対応しているので、SHOPLINEを導入してからは、物販と体験販売の両方を一元管理できるようになりました。
SHOPLINEのサポート体制も良いですね。問い合わせるとその日のうちに返してくれるので、滞りなく作業を進められています。
Q.SHOPLINEを導入されて、何か変化を感じたことはありますか?
まだ導入から1、2ヶ月ですが、すでに検索で上位に表示されるようになりました!アメリカを中心に、サイトを見ていただく件数がすごく伸びているので手ごたえを感じています。
Q.最後にSHOPLINEへのご意見やご感想を聞かせてください。
SHOPLINEは本当に使いやすいので、ECサイト構築に課題を感じている方には心からおすすめします。私もまさにそうですが、1人でサイトを運営しなければならない状況でも、安心して取り掛かれます。
特に、新しくブランドを立ち上げるようなケースであれば、「自分でこだわってサイトを作りたい」という方も多いかもしれません。その場合でもSHOPLINEだったら自分で簡単に作れるし、SEO対策までできるので非常に良いと思います。
お話を伺った人: 鞄工房山本株式会社
正木季子さん 越境プロジェクト リーダー
学生時代に中国への留学を経験し、中国語と英語の両方に精通。アパレル業界での豊富な法人営業と英語、中国語での顧客対応経験を通じ、優れた接客力と販売スキルを磨き上げてきた。現在は鞄工房山本にて、EC事業全般に従事し、オンライン戦略の策定から運営まで幅広く手掛け、同社の成長を牽引している。
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