
SloMood(スロームード)の原点は、スクイーズを子どものおもちゃにとどめず、大人の日常にもなじむアイテムにしたいという思いでした。
スクイーズを単なるおもちゃじゃなくて、大人も日常の中で楽しめるようなものにしたいという気持ちからスタートしました。
ブランドづくりで最も大切にしているのは、おもちゃらしさに寄りすぎないこと。触り心地だけでなく、色や形、パッケージ、写真の見せ方までを一つのブランドとして統一し、大人が雑貨やファッションアイテムの一つとして選べるようにしています。
素材には、誤って口に入れても害のないシリコンを使用しています。開封動画やブラインドボックスも人気で、親子で開ける時間を楽しむ家庭も多いそうです。
最初の発信の場に選んだのは、Instagramではなく、あえてTikTokでした。静止画中心のInstagramでは、おしゃれな雰囲気は伝わっても、握ったときの感触までは伝えにくいと考えたためです。
新商品の発売前には、商品の一部を先に公開したり、カバンに下げた状態の動画を流したりして、配信当日までに話題をつくります。併せて不定期に「開封チャレンジ」や「お出かけチャレンジ」を実施し、お客様に開封動画を投稿してもらうことで、ブランドの露出と拡散力がさらに高まっていきます。
SloMoodが何より重視しているのは、お客様との距離感。一方的に話すのではなく対話を大切にし、そこで集まった声を次の商品づくりにも生かしています。
こんな色があったらいいなとか、次こんなの出してほしいなっていう声は、ものすごく貴重なお客様のご意見。リピーターさんやファンの方に飽きられないようなコミュニケーションは、すごく大事にしています。
SloMoodの商品販売は、TikTokでの配信をきっかけにTikTok Shopからスタートしました。配信を続けるなかで、SloMoodがどうしても実現したかったのが「受注販売」です。しかし、TikTok Shopは受注販売に対応していませんでした。
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注文を受けてから生産する受注販売は、生産体制を整えながら成長段階にあったSloMoodにとって、在庫を抱えずに需要を確かめられる有効な方法でした。
そこでSHOPLINEで公式サイトを立ち上げ、「予約販売」アプリを活用して受注販売に挑戦しました。
受注販売をどうしてもしたいなと思っていたんですが、TikTok Shopではできない機能だったので、SHOPLINEさんの機能を使ってやってみたら、本当に想定以上の反応をいただけました。
試験的に実施した受注販売には、わずか48時間で約2,800件の注文が殺到しました。しかも1回の注文あたり平均3個以上が購入されており、複数の商品をまとめて購入するファンが多かったことがうかがえます。
なお、公式サイトを立ち上げた理由は、販売方法だけではありません。
TikTokは新しいお客様との出会いの場として大きな役割を果たしてきました。一方でブランドが成長するにつれ、SloMoodの世界観をより深く伝え、ブランドを知ってもらう場所として、公式サイトの必要性が高まっていきました。
SloMoodの新商品は、ライブ配信と同時に一気に売れていく「争奪戦」になることが少なくありません。そのため、決済のスピードはお客様の満足度に直結します。
争奪戦ってすごいスピードで売れていくので、カード情報を入力する暇もないっていう方たちがたくさんいらっしゃるんです。
そこで2026年7月上旬のライブ配信からApple Payを導入したところ、初回からお客様の利用が非常に多かったそうです。
導入後の3ヶ月間では、Apple Payが注文件数・売上ともに全体の約4割を占め、公式サイトで最も多く使われる決済手段になり、それまで最も利用が多かったコード決済を上回っています。
在庫を追加するたびに短時間で注文が殺到するSloMoodにとって、カスタマーサービスや商品管理をできるだけシンプルにすることは大きな課題でした。社員数が多くないなかで急成長したため、一人の担当者がお問い合わせ対応から注文管理、在庫の更新までを兼ねています。
一人の方がお問い合わせ担当も、注文の管理も、在庫のアップもしていて、それが全て一つでできるっていうのは、ものすごく見やすいですし、スピーディーにできてるなと思っています。
公式サイトで毎週数型ずつ新作を発売する現在のスタイルでは、そのたびに在庫を反映する作業が発生します。争奪戦になる発売では、反映のタイミングも重要です。以前は、販売開始の時刻に合わせて担当者が待機し、在庫を反映する必要がありました。
そこで活用しているのがSHOPLINEのアプリ「Connex」の商品スケジュール設定です。あらかじめ日時と数量を設定しておけば、発売時刻にSKUごとの在庫数が一括で変更されます。
自動で在庫が追加されるので、販売時間に待機する必要がなくなり、とても便利になりました。
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1回の発売で投入する在庫は、平均で1,000点近く。それでも発売から約1分で半数、約10分で9割が売れていきます。なかでも人気のブラインドボックスシリーズはひときわ売れ行きが速く、7〜8分で9割に達します。
数分で勝負が決まる発売だからこそ、在庫が発売時刻ちょうどに反映される仕組みは欠かせません。配信開始の瞬間に管理画面で在庫を手入力する必要がなくなり、在庫数の入力ミスによる過剰販売や、販売開始の遅れといったリスクも減らせます。
短時間に注文が集中するSloMoodにとって、発送作業の効率化も欠かせません。住所に不備があると、発送前に確認・修正する必要があり、少人数のチームにとって大きな負担となります。
そこで導入したのが、Connexの「郵便番号からの住所自動入力」機能です。郵便番号を入力するだけで住所が自動反映されるため、お客様の入力負担を減らし、入力ミスの防止にもつながっています。
以前よりもエラーが大幅に減少し、修正作業にかかる時間が格段に短縮されました。ミスも減らすことができ、発送作業はとてもスムーズになりました。
運営の中で生まれる細かな要望にも、SHOPLINEは都度対応しています。
公式サイトの立ち上げ後、新たに始めたのがInstagramでのライブ配信です。日本のお客様はInstagramから直接購入することが少なく、配信を見た方から「公式サイトはどこですか」と聞かれることが増えました。
TikTokを使っていない大人のお客様も少なくない中、いまではInstagramで発売情報を確認して、公式サイトで購入する流れが定着しています。大人にも楽しんでもらえるデザインを大切にしてきたSloMoodにとって、こうした層との接点は重要です。
さらに、LINE公式アカウントへの誘導も進め、毎月の販売カレンダーなどの最新情報を配信しています。
TikTok Shopと公式サイトを並行して運営するいま、それぞれのチャネルの役割も明確になってきました。
TikTokは、商品との出会いや、SloMoodを初めて知っていただくという面では、ものすごく良いプラットフォームです。
TikTokで出会い、InstagramやLINEで関係を深め、公式サイトで購入する。この導線により、公式サイトの注文の約4割をリピーターが占める一方、新規のお客様からの注文も毎月1,000件前後を維持。新しいファンとの出会いと、長期的な関係づくりを両立しています。
受注販売という新しい販売方法を実現し、ブランドの世界観を伝えながら、ファンと長くつながる。公式サイトは、SloMoodの成長を支える重要な拠点となっています。
今後は公式サイトを軸に、グッズ展開や過去商品の再販に加え、実店舗やポップアップストア、台湾・韓国・アメリカなど海外への展開も視野に入れています。
これからのSloMoodのさらなる展開に、ぜひご注目ください!
※本記事は、2026年8月に実施したインタビューに加え、後日書面でいただいたご回答をもとに構成しています。
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