
台湾市場を攻めると決めた日本ブランド向けに、台湾ならではの集客(KOL・団購主・KOC・ライブ配信・LINE)と、定期購入に頼らない柔軟な価格戦略、そして会社設立・物流・決済の現地の輪郭までを実践的に解説します。
「台湾でいこう」と腹を決めた。
そう決めた途端、たいてい頭をよぎるのは同じ問いだろう。──実際に売り、事業を回していくとなると、台湾は日本と何がどう違うのか。何から手をつければいいのか。
台湾への入り方はいくつもあるが、まだ投じる資源を決めきれない段階でも、小さく試しながら始められる方法は大きく三つある。
①越境EC──日本から商品を直送するため、現地に拠点を持たずに始められる。
②現地モールに出店する──momoや蝦皮(Shopee)など、すでに買い手が集まっている市場へ直接リーチできる。
③台湾に根を張り、自社ECを主軸にする──価格や顧客との関係の主導権を、自分たちの手に置くことができる。
台湾が最初の海外市場として選ばれやすい理由──試しやすい市場規模、十分な購買力、日本への親近感──については、『越境ECの完全ガイド』で詳しく扱った。
ただし、どの入り方を選んでも、日本でうまくいったやり方がそのまま通用するわけではない。企業が必ず直面するのは、三つの違いだ。──誰が客を連れてくるのか。価格をどう動かすのか。そして、商品をどうやって客の手に届けるのか。
まず、集客の担い手が違う。認知から販売までを一人で担えるインフルエンサー、すなわちKOL・KOC。LINEグループやFacebookグループで共同購入を立ち上げ、コミュニティの中で直接販売する「団購主」(女性の場合は「団媽」とも呼ばれる)。さらに、一度集めた顧客と継続的につながる場としてのLINE。台湾で人を集め、売上につなげるには、このプレイヤーたちをどう動かすかが重要になる。
価格の考え方も日本とは異なる。日本のECでは収益の柱となってきた定期購入は、台湾ではあまり機能しない。その代わりに求められるのは、大型セールのタイミングに合わせて価格を柔軟に動かせる設計だ。台湾で商売を軌道に乗せる鍵は、集客と価格設計を一体で回せるかどうかにある。
商品の受け取り方も、日本とは大きく違う。台湾では、ネットで購入した商品を自宅配送ではなく、コンビニ店頭で受け取る「超商取貨」が広く定着している。台湾のネット消費者を対象とした資策会MICの調査(ジェトロ掲載)でも、コンビニ受取は75.2%で、宅配の54.7%を大きく上回る。受け取り先としてコンビニを選ぶ人のほうが多い市場は、日本ではほとんど見られない。
台湾は、決して「日本をそのまま小さくした市場」ではないのである。
日本ブランドが押さえるべき面は大きく四つある。
①言語と伝え方(中国語なら通じる、とはいかない)、
②販売チャネル(ECプラットフォームの勢力図と、日本ブランドが抱きがちな思い込み)、
③消費者の行動(SNSでの集客、支払いの習慣、価格への敏感さ)、
④現地進出の実務(会社設立・法規、物流、決済)。
台湾で使われているのは繁体字の中国語である。多くの日本ブランドが「では中国向けや香港向けの中国語を流用すればいい」と勘違いをするが、これでは通じない。
同じ中国語でも、台湾・中国本土・香港では日常の言い回しや商習慣の言葉が食い違う。とくにマーケティングのコピーや商品名では、香港で通じる言い方が台湾の消費者には馴染まない、中国向けの表現をそのまま使うと違和感を生む、といったズレが起きやすい。
つまり台湾向けには、現地の語感で書き直し、現地の目で校正する。ここを外してしまうと「よそから持ってきた感」が出てしまい、信頼が削られる。言い回しが不自然だと「詐欺ではないか」という警戒につながることすらある。
次に決めるのは、自社の商品をどこに置くかだ——
モールか、自社サイトか、併用か。
この判断は「どこがいちばん大きいか」だけでは決まらない。販売チャネルごとに、差し出すものと得られるものが違うからである。
まず頭のなかに大枠を置こう。
台湾のECプラットフォームは大きく二つに分かれる。一つは「モール型」。プラットフォーム自身が看板であり、出店には審査が必要だ。代表されるのがmomo購物網とPChome 24h購物で、プラットフォームの看板と、届く速さに消費者が信用を置く。
もう一つは「マーケットプレイス型」。出店の敷居が低く誰でも店を開ける。これの代表が蝦皮購物(Shopee)で、主戦場は価格と量になる。
ただし、この線引きはいま溶けかけている。momoは出店型の売り場「mo店+」をスタートし、蝦皮にもブランド公式店が集まる「蝦皮商城(Shopeeモール)」がある。モールとマーケットプレイスは同じアプリのなかに同居しているのが常態となった。よってこの二つにブランド公式店を構えると、自社の正規品は、一般の売り手が並べる転売品や並行輸入品と同じ検索結果の面で競うことになる。これは欠陥ではなく、この種のプラットフォームに乗るときに払うコストの一部だ。むしろPChome 24hのほうが純粋な自営の売り場を保っていて、画面に小規模な売り手は現れない。
規模も見てみよう。台湾の消費者に「普段よく利用するECサイト」を尋ねた調査(2021年10月実施、有効回答2,500件。資策会MIC調査をジェトロが紹介)では、利用率1位は蝦皮(Shopee)の61%、2位はmomoの59%、3位はPChome 24h購物の43%だった。4位のYahoo購物中心は23%、5位の東森購物は12%で、買い手の多くが上位3サービスに集中していることが分かる。男女別に見ると、利用傾向にも違いがある。女性の1位は蝦皮で65%、男性の1位はmomoで58%。台湾のEC市場は寡占化が進んでいるだけでなく、利用者層によって主役となるプラットフォームも異なっている。
そのうえで、三強それぞれの性質をつかんでおきたい。
| プラットフォーム | タイプ | 強み | 得意な商材 | 価格の主導権 |
|---|---|---|---|---|
| momo購物網 | モール型 | 流量と商戦が集中する。品揃えが広く、出荷が速く、大型セールが一つ終わればまた次が始まる | 幅広いカテゴリー | プラットフォーム側。本体は自営仕入れが中心で、ブランドが商品を卸しmomoが自ら売る形。販促の時期もmomoの商戦カレンダーが中心になる |
| PChome 24h購物 | モール型(純粋な自営) | 自前の倉庫と物流網による「24時間以内配送」 | パソコン・3C・家電のような規格の決まった商品 | プラットフォーム側。小規模な売り手はいない |
| 蝦皮購物(Shopee) | マーケットプレイス型 | 送料無料とクーポンで「手軽に見れて、ついでに買える」習慣を育ててきた。同じ商品の価格比較がいちばん速い | 掘り出し物、小規模な売り手の商品 | 売り手側。個人や小規模な売り手の数は随一 |
※ 表は横にスクロールできます。
ブランド品を買う消費者は、多くの場合momoとPChomeを行き来している。一般の消費者にとって、この二つの違いはほとんど見分けがつかない——在庫がある方、安い方、速い方で買う。それだけだ。
更にこの勢力図は、いまも変動している。2021年に台湾へ参入した韓国系ECのクーパン(Coupang)は、「ロケット配送」を武器に急速に利用者を増やしている。配送網はすでに台湾のおよそ7割の地域をカバーしており(クーパン発表)、既存の三強に対する有力な挑戦者となりつつある。
一方、日本人になじみ深い楽天市場は、2008年に楽天初の海外拠点として台湾へ進出し、現在も事業を続けている。しかし、台湾のEC市場を主導してきたのは一貫して蝦皮(Shopee)、momo、PChomeの三社であり、楽天は市場の主力プレーヤーとは言い難い。
つまり、日本で当たり前の「楽天に出店すれば、楽天経済圏の顧客が集まる」という発想は、台湾では通用しない。台湾市場を攻略するには、日本で成功した販路をそのまま持ち込むのではなく、現地で実際に消費者が集まるプラットフォームを起点に戦略を組み立てる必要がある。
台湾で経営を軌道に乗せられるかは、大きく言えばこの「集客」の設計にかかっている。そして集客は日本の直感がいちばん効かない領域である。まずSNSの地図が日本とどう違うかを押さえ、そのうえでKOL・KOC、団購主(共同購入)、ライブ配信、LINEという役割の違う登場人物を順に見ていく。
日本のSNSには直感が効いても、台湾では各プラットフォームが届ける相手も位置づけも違う。
DataReportalなどの統計によれば、台湾ではYouTubeとFacebookがほぼ全世代に届く二大基盤で、35歳以上はLINE・Facebook・YouTube、18〜24歳はInstagram・Dcard・Threads・TikTokに厚い傾向が各種の調査で示される。
日本との違いがもっとも劇的に出るのがX(旧Twitter)だ。日本ではXは主力級のSNSのひとつだが、台湾ではXの利用はかなり限定的で、日本の感覚でXに力点を置くと空振りする。逆に台湾ではThreadsが目立って使われ、開かれた議論の場としての存在感がある。「日本のこの層はXだから、台湾でも」といった一対一の置き換えは効かない。
もう一つ、台湾特有の重みを持つ場がDcard(ディーカード)だ。18〜35歳の学生・若年層が集まる掲示板型コミュニティで、同世代の本音の口コミが若い世代の認知に効く。ただし、いま見るべきなのは「若者はDcard」というこれまで語られてきた像ではなく、その若年層のなかで起きている移動だろう。
資策会MIC(産業情報研究所)が2025年12月に公表した「社群通訊行為調査」によれば、台湾でよく使われるSNSはYouTube 72.3%、Facebook 72.1%、Instagram 44.7%と続き、その次にDcard 17.6%、Threads 17.5%、PTT 17.1%がほぼ横並び。
世代で切ると輪郭がはっきりする。18〜24歳ではInstagram 78%、Dcard 45.9%、Threads 44%。25〜34歳ではInstagram 59.3%、Dcard 30.9%、Threads 28.4%。Dcardはまだ抜かれていないが、その差は統計上ほとんど見分けがつかないところまで詰まっており、逆転も近いと言える。 「若者はDcard」で固定した概念のままだとこの変動ごと見落としてしまう。なお、この一覧にLINEが出てこないのは、LINEがSNSというより生活・コミュニケーションのインフラであり、統計上も別枠で扱われるからだ(総務省の令和7年版『情報通信白書』もLINEを「コミュニケーション系サービス」としてSNSとは分けて計上している)。本記事でも、LINEは後述の独立した章で扱う。
ただし、広告主の立場で見ると、この二つはまだ対等ではない。
Dcardは自社の広告管理画面(Dcard Ads)を自前で一式持っている。 一方Threadsには、独立した広告出稿の仕組みがない。台湾のテック系メディアの報道によれば、台湾の広告主がThreadsに出せるようになったのは2025年4月とされるが、買えるのはMeta広告のなかの一つの面としてだけだ。つまり2026年7月時点で、これは買えるか買えないかの問題ではない。問われるのは、買い方の自由度のほうだ。伸びている場と、いま手数を打てる場は、必ずしも一致しない。 若年層の注意はThreadsへ動きつつある一方、広告として組み立てられる幅ではDcardに分がある。予算の配分は、この二つのズレを織り込んだうえで決まる。
そしてもう一つ、日本ブランドがもっとも踏みやすい地雷がある。「中華圏=小紅書(RED)」という像を、そのまま台湾に持ち込むことだ。中国語圏の集客をひとまとめに設計すると、いまの台湾では実行できない経路が計画に紛れ込む。2025年12月、台湾の内政部は、詐欺犯罪危害防制条例第42条の「詐欺犯罪防制緊急事件」の規定にもとづき、小紅書アプリについてインターネット上の名前解決の停止と接続制限を命じた。理由として挙げられたのは、国家安全局の情報セキュリティ検査で15項目の指標が全項目不合格だったこと、2024年以降1,706件の詐欺事件に関与し被害額が2億4,768万台湾ドルに達したこと、そして台湾に法的な代理人を置いておらず当局が必要な資料を取れないことだ(MetaやTikTokのように台湾側の規制の枠に入っている事業者とは、この点が異なる)。これは暫定1年の行政処分であって、恒久的な禁止ではない。 それでも、いま台湾向けの集客計画に小紅書を組み込むことは成立しない。集客設計は、日本の勘を白紙にして台湾の地図で組み直すところから始まる。
台湾の集客でまず外せないのがKOL(Key Opinion Leader)だ。日本でいう「インフルエンサー」、台湾では「網紅(ワンホン)」と呼ばれる、フォロワーを抱えた発信者である。
日本ブランドは、KOLを「認知づくり(露出)だけを担う人」と狭く捉えがちだが、台湾のKOLは、認知づくりから「業配(タイアップ投稿)」での種まき、さらに専用クーポンコードや期間限定の共同購入を使って直接その場の購入へつなげるところまで、合作の設計しだいで全体を一人で担いうることもある。
この流れは越境ECの現場でも確認できる。
中小機構(独立行政法人 中小企業基盤整備機構)の越境EC支援サイトは、KOL活用の段取りをこう描く。まずインフルエンサーの信頼のなかで認知(種まき)をつくり、次に購買判断の前提としてECモール内にレビュー数を事前に積み、最後にライブコマースで「販売価格が大幅に安くなる」「ノベルティがもらえる」といった限定特典でその場の購買を煽る。同ポータルは実例として「50ドルのセット商品が20分で50個売れた」という数字を挙げ、KOL活用を「モール内広告を補完する集客手段」と位置づける。
もっとも、この発信者は一枚岩ではない。トップ層のKOLとKOC(Key Opinion Consumer:一般消費者による口コミ発信者)は、まったく別の存在ではなく、影響力やフォロワー規模の違いによって連続的につながる、一つのスペクトラム上の存在だ。
両者を分けるのは、むしろ活用の仕方である。大型KOLに予算を集中し、一気に認知を広げるのが「一点集中」の戦略だとすれば、KOCは「面で広げる」戦略になる。多数のKOCが同時にSNSで投稿し、ハッシュタグやブランドへの言及を重ねることで、「みんなが使っている」という口コミの空気をつくり出す。
KOCは、一人ひとりのエンゲージメント率や購買転換率ではKOLを上回ることも少なくない。しかし、リーチできる人数も、一人が動かせる販売量も限られる。そのため、数多くのKOCを束ね、全体として効果を積み上げることが基本となる。
そして、台湾には日本にはほとんど見られない、もう一人の重要なプレイヤーがいる。それが団購主である。
団購主は、KOLとは独立した別の役割を担う。
地元やコミュニティに人脈を持つ個人が、ブランドと優遇卸価を交渉し、LINEグループやFacebookのグループで自ら共同購入を立ち上げる。期間限定(48時間・72時間が多い)の専用割引を用意し、参加者のコメントや私訊(DM)で注文を受け、専用システムが自動集計する。団購主は、この購入への転換に対して成果報酬(分潤)を得る。個人への信頼を軸に、私的なコミュニティで直接「買わせる」わけだ。
これが台湾では巨大なチャネルを形成している。台湾のビジネス誌が「全民団媽時代」と特集を組むほど、社会に根を張った一大戦場だ。日本にも「シェア買い」「共同購入」の仕組みやアプリはあるが、価格をプールするアプリ中心の形で市場教育の途上にあり、個人の団購主が私的なコミュニティで信頼をテコに販売を動かす台湾のこの形は、日本ブランドには馴染みが薄い。
| 観点 | KOL | 団購主 |
|---|---|---|
| 立っている土台 | 公開のフォロワー基盤の上に立ち、発信力そのものが資産 | 私的なコミュニティの人脈と信頼の上に立つ |
| 報酬のかたち | 業配やクーポン経由の成果で報酬を受け取る | 共同購入を回して、購入転換に応じた分潤を得る |
| 効きどころ | 新商品の認知を広げ、指名買いのきっかけをつくる段階 | すでに知られている商品を繰り返し売る段階 |
| 見るべき指標 | リーチ数や保存数、指名検索の増加 | 共同購入期間中の販売数、分潤を含めた費用対効果 |
※ 表は横にスクロールできます。
ただし、両者の役割は排他的ではない。KOL自身が共同購入を立ち上げ、販売と成果報酬(分潤)の両方を得るケースも珍しくない。そのため、「認知はKOL、販売は団購主」ときれいに役割を分けて考えると、台湾市場の実際の動きを見誤る。
重要なのは、どちらを使うかではなく、どう組み合わせるかだ。新商品の認知を広げ、指名買いのきっかけをつくる段階では、KOLの発信力が威力を発揮する。一方、すでに知られている商品を繰り返し売る段階では、団購主が持つコミュニティの力が強い。
時間差で組み合わせることも多い。たとえば大型セールの前にKOLが商品の認知や期待感を高め、セール期間中に団購主が共同購入で販売を刈り取る、といった流れである。
日本ブランドにとって、最もなじみが薄い一方で、実際に目にすると理解しやすいのがライブコマース(ライブ配信販売)だ。配信者が商品を紹介し、視聴者はコメント欄に「+1」と入力し、サイズや色などの仕様を書き込む。それだけで注文がその場で一件ずつ確定していく。
ライブコマースの強みは、「今だけ」という時間的な限定感が購買意欲を強く刺激することにある。視聴しながら、その場で購入する――そんなリアルタイムで購買へ転換する仕組みであり、「コンテンツを通じて長期的に顧客との関係を育てる」ことを重視してきた日本のECとは、発想そのものが大きく異なる。
Facebookには決済機能がないため、「+1」というコメントは注文確定の合図として使われる。販売事業者はライブ終了後に注文内容を集計して処理するか、自動化ツールを使ってコメントを注文データへ変換する。ライブ配信の主戦場はFacebook Liveで、次いでInstagram、近年ではTikTokも利用が広がっている。ソーシャルライブコマースの流通額の大半をFacebookが占めているという調査もある。
ここで日本企業が最も誤解しやすいのは、「台湾の消費者はせっかちだから、その場で買うのだ」という見方である。これは国民性の問題ではない。その場で購入するように設計しているのは、売り手の側だ。
ライブ配信や共同購入で提示される値引きや特典、限定セットは、「この配信だけ」「このグループだけ」「この時間だけ」という条件で提供される。その場を逃せば同じ条件では買えない。だから「今買う」のは性格による衝動ではなく、その条件を理解したうえでの合理的な判断なのである。
この考え方は、後の章で紹介する「大型セールまで待ってまとめ買いをする」という台湾の購買行動とも矛盾しない。どちらも「価格に買う理由が生まれたタイミングまで待つ」という同じ行動であり、ライブコマースはそのタイミングを一回の配信へ凝縮したものに過ぎない。
例えば、SHOPLINEではこの仕組みを実現する機能を提供している。視聴者がコメント欄に「+1」などのキーワードを入力すると、自動的に商品がカートへ追加され、ダイレクトメッセージから決済ページへ誘導できる。Facebook、Instagram、LINEでのライブ配信に対応している。
ただし、LINEでライブコマースを行うには一定の条件がある。認証済みのLINE公式アカウントを利用することに加え、視聴者側も公式アカウントを友だち追加し、事前に連携を完了している必要があるため、導入前に要件を確認しておきたい。
ここまで見てきたKOL、団購主、KOC、ライブコマースは、いずれも「人を集める」ための入口である。しかし、一度きりの流入で終わってしまえば、その集客コストは使い捨てになってしまう。
そこで台湾企業が必ずと言っていいほど行うのが、集めた顧客をLINE公式アカウントへ誘導し、継続的にコミュニケーションを重ねて、自社の顧客資産へ転換することだ。LINEは、集めた流入を「自社が直接つながれる顧客資産」に変える仕組みであり、台湾流の顧客経営を支える背骨ともいえる存在である。
なぜLINEなのか。その理由は圧倒的な普及率にある。台湾では人口2,342万人に対し、LINEの月間アクティブユーザーは約2,200万人(浸透率約93%、2024年時点)。生活にもビジネスにも欠かせないインフラとなっており(LINEヤフー公表)、「名刺を交換するよりLINEを交換するほうが普通」とさえ言われる。
企業側への浸透も進んでいる。LINE台湾によると、2025年8月時点でLINE公式アカウントは340万件を超え、ユーザー1人あたり平均約60件の公式アカウントを友だち登録しているという(LINE台湾・王俞蓉氏公表)。
LINE公式アカウントは、単なる情報発信ツールではない。顧客を属性ごとに分類して配信内容を変えるセグメント配信や、購入履歴に応じて再アプローチするリマーケティングまで含めて設計するのが台湾では一般的だ。
例えばSHOPLINEでは、KOLや団購主への成果報酬(分潤)の管理から、LINE会員との連携、メッセージ配信までを一つの仕組みとしてつないでいる。集客から販売、そしてリピートまでを一本の導線で設計することが、台湾ECの基本的な考え方なのである。
集客と並ぶ、台湾経営のもう一つの核心が価格の設計だ。ここでも、日本のECの定番は通じにくい。
日本のECでは、化粧品・サプリ・健康食品などを中心に「定期購入(サブスク)」が収益設計の前提になっている。国内のサブスク市場は2023年で9,430億円規模(矢野経済研究所、ファッション・飲食・エンタメなど7分野計、定期宅配を除く)に達する。
これが台湾では通用しにくい。中小機構の越境EC解説は、台湾では定期購入が浸透しておらず「まとめ買い」が主流で、条件を細かくつけた定期購入は誤認を生みやすく歓迎されにくい、と指摘する。実際、台湾で定期通販の立ち上げに挑んだ日本企業の事例では、購入者が定期を選ばない理由として「まずは単品から試したい(68%)」が最多で、キャンペーンへのレスポンスは日本のおよそ5分の1にとどまった、という実測が報告されている。
背景にあるのは買い方だ。ブランドを気に入っていても固定の課金・配送に縛られたくない心理があり、普段から比較・お得さを重視して新しいものを試す。定価が固定・透明であることを土台にした継続モデルより、柔軟に価格を動かす設計のほうが台湾の買い方に噛み合う(「定期の文化がまったくない」わけではなく、お得さと便益が明確なら定期も機能しうる。相性の問題だ)。
台湾の消費者は、単に「一度にたくさん買う」わけではない。むしろ、年間でも値引き幅が最も大きくなる大型セールに合わせて、必要な分をまとめて購入する傾向がよく指摘される。
代表的なのが、「ダブルイレブン(11月11日)」、「618(6月18日)」、そして百貨店の周年祭である。こうした大型セールを狙い、一年分を最も安いタイミングでまとめ買いする。この購買行動を前提に、ブランドは価格や販促キャンペーンを設計する必要がある。
さらに、台湾の価格戦略を考えるうえでは、もう二つ知っておくべきことがある。
一つ目は、並行輸入(グレー市場)の存在だ。価格差が生まれやすく知名度の高い商品では、並行輸入品や個人輸入代行品が正規品より安い価格で流通することが少なくない。並行輸入業者は、正規代理店のように広告宣伝費やアフターサービスのコストを負担しないため、その分だけ安く販売できる。その結果、ブランドが希望する価格を維持できず、価格競争に巻き込まれるリスクがある(日本国特許庁委託・日本台湾交流協会『台湾における並行輸入の適正化によるブランド保護』2021年)。
もちろん、すべての商品で起こるわけではない。しかし、ブランドを代表する人気商品ほど、この価格競争にさらされやすい。
もう一つは、ECモールの販促の仕組みである。蝦皮(Shopee)やmomoなどの大型モールでは、セール期間中にポイント還元や送料無料キャンペーンを積極的に実施する一方、出店ブランドにも一定の値引きや販促負担を求めることが一般的だ。
そのためブランド側は、大型セールに参加することを前提に、あらかじめ利益率や価格設定を設計し、値引きできる余地を確保しておかなければならない。台湾では、価格は一度決めたら守り続けるものではなく、セール時期に合わせて戦略的に動かすものなのである。
日本では、メーカー希望小売価格を軸とした「定価維持」の商慣行が根強い(公正取引委員会の解説などが、再販売価格維持・建値制の枠組みを説明している)。その土壌で育った日本ブランドには、大型セールに合わせて価格を柔軟に動かす運用がなじみにくい。だからこそ、どの商品をどこで、どの価格で、どのタイミングで売るか——この操作の余地を自社サイト側で握っておく設計が要る。
この「価格とキャンペーンを動かして買い手をつなぎ止める」動きこそ、日本の定期購入に代わる、台湾での継続的な顧客経営の主軸になる。その担い手が、前章のKOL・団購主であり、LINEでの再接触だ。集客と価格は、台湾では地続きなのである。
集客・価格が「経営の中身」なら、この章はそれを乗せる「土台」。会社設立から物流・決済まで、まず現地の輪郭を掴んでおく。
台湾で事業登録を行うかどうかは、何を自社名義で行えるかを大きく左右する。
事業登録を済ませると、事業者識別番号である統一編號(8桁)を取得できる。これにより、台湾の統一発票(統一インボイス)の発行が可能になり、化粧品や食品についても、自社名義で各種登録手続きを進められるようになる。逆に、事業登録をしていなければ、これらを自社名義で行うことはできない。
まず必要になるのが、税籍登録(営業登記)による統一編號の取得である。台湾では、この番号が事業者としての基本的な識別番号となり、商取引で使用する統一発票の発行資格も、この番号と紐づいている。
商標についても注意が必要だ。日本で登録済みであっても、その権利が台湾で自動的に保護されるわけではない。台湾では先に出願した者が権利を取得する「先願主義」が採られているため、日本への進出を決めた段階で、できるだけ早く台湾でも商標登録を済ませておくことが基本となる。日本の特許庁も、台湾での商標の先取り出願(冒認出願)への対策をまとめた手引きを公表している。
化粧品や食品を販売する場合は、発売前に台湾衛生福利部食品薬物管理署(TFDA)への登録・届出も必要になる。法的な根拠は、化粧品が「化粧品衛生安全管理法」、食品が「食品安全衛生管理法」である。
ここで注意したいのは、日本と台湾では制度そのものが異なることだ。日本では化粧品と医薬部外品を薬機法のもとで管理しているが、台湾では有効成分を含む製品を「含薬化粧品」として別区分で管理し、輸入許可制度も異なる。そのため、日本での分類や手続きの感覚をそのまま台湾へ持ち込むことはできない。
こうした実務は、日本での経験だけでは判断しにくい部分が多い。実際には、台湾の会計事務所や記帳士、各種申請代行会社と連携しながら進めるのが最も現実的である。
台湾の物流で見落としてはならないのが、コンビニ受取(超商取貨)である。
これは、7-ELEVENやFamilyMart(全家)などの店舗を受取場所として利用する仕組みで、前述のとおり、台湾では宅配よりもコンビニ受取の利用率が高い。背景には、コンビニの店舗網が非常に充実していることに加え、自宅ではなく職場や通勤途中の店舗で、都合のよい時間に商品を受け取れる利便性がある。
日本では宅配を前提に物流を設計することが多いが、その発想のまま台湾へ進出すると、この主要な受取チャネルを見落としてしまう。
返品制度にも、日本との違いがある。台湾の「消費者保護法」第19条では、通信販売(越境ECによる自社サイト販売を含む)について、商品受領後7日以内であれば、理由を説明することなく、送料などの負担もなく契約を解除(返品)できると定められている。いわゆる「7日間鑑賞期(クーリングオフ)」である。
そのため、台湾でECを運営する場合は、販売前から返品受付や回収のフローを整備しておく必要がある。もっとも、オーダーメイド商品や、開封済みの衛生用品などについては、事前に条件を明示していれば適用除外となる例外も設けられている。
例えばSHOPLINEでは、こうした台湾の物流事情に対応するため、主要な物流会社とのシステム連携を提供している。7-ELEVENやFamilyMartでのコンビニ受取に加え、ヤマト運輸グループの黒貓宅急便、新竹物流による常温・冷蔵・冷凍配送にも対応しており、出荷後は配送状況がシステム上で自動更新される。
物流は単なる配送手段ではない。台湾では、「どこで受け取れるか」「返品しやすいか」まで含めて、購買体験の一部として設計することが求められる。
台湾の決済で中心になるのはクレジットカードで、台湾のEC取引で最大の手段とも言える(分割払いも一般的)。これにカードを紐づけたモバイル決済、LINE Payや街口支付(JKOPay)といった台湾独自の電子決済(QRウォレット:日本のPayPayに近い)などが続く。日本とは顔ぶれの異なる主要手段を、一通り押さえられるかがポイントになる。
代表例の一つとして、SHOPLINEは自社の決済サービス「SHOPLINE Payments」を通じて、これら主要な支払い手段を一通りまとめて提供できる。
結論から言えば、ECモールと自社ECサイトは二者択一ではない。両方を持つことが前提である。なぜなら、それぞれが担う役割がまったく異なるからだ。
ECモール(momoや蝦皮〈Shopee〉)の最大の強みは、すでに集まっている購買意欲の高い顧客にアプローチできることである。一方で、その集客には相応のコストがかかる。例えば蝦皮では、販売手数料に加え、決済手数料やシステム利用料、送料無料キャンペーンへの負担などが積み重なり、実質的な負担が売上の2割を超えるケースもある。momoでも、出店形態によって異なるものの、商品カテゴリーに応じた6〜15%程度の販売手数料に加え、年会費が必要になる。また、多くはブランドが商品をmomoへ卸し、momoが販売する自営販売型であるため、顧客との関係はmomo側が握ることになる。
つまり、モールの集客は「公共の流入(公域)」である。顧客はブランドではなくモールを訪れているため、一度購入した後に継続的な接点を持つことは難しく、価格競争にも巻き込まれやすい。
一方、自社ECサイト(D2C)の価値は大きく二つある。
一つは、顧客資産を蓄積できることだ。顧客情報を管理し、LINEなどを通じたリマーケティングやリピート購入につなげる仕組みを、自社で構築できる。
もう一つは、ブランドの世界観を表現できることである。ブランドストーリーやデザイン、コンテンツを通じて独自の価値を伝えられる点は、画一的なモールの商品ページでは得にくい。
そのため、KOLや広告で獲得した流入を、ただモールへ送り込むだけではもったいない。本来は、自社ECサイトへ誘導し、顧客資産を蓄積しながらブランド価値も育てられる導線を設計するべきである。手数料負担の面でも、そのほうが有利になる。
そのうえで、モールは「売上を取りに行く場」として活用する。
前述のように、台湾のモールではダブルイレブン(11月11日)、618、百貨店の周年祭といった大型セールに売上が集中する。この時期には、モール側から一定の値引きや販促協力を求められることも一般的だ。商戦のタイミングはブランド側ではなく、モール側の販促カレンダーによって決まる。そのため、ブランドはその日程から逆算して在庫を確保し、販促計画を立てる必要がある。
また、自社ECサイトの商品をそのままモールへ並べるのではなく、モール限定セットや特別な組み合わせ商品を用意し、大型セール期間中の需要を取り込む工夫も欠かせない。
モールで売上規模を取り、自社ECで顧客資産を積み上げる。――これが台湾ECにおける基本的な戦略である。
台湾では、広告が最も力を発揮するのは、認知ゼロの状態からブランドを知ってもらう最初の段階ではない。
むしろ効果を発揮するのは、前章で見てきたKOL・KOC、共同購入、各種キャンペーンなどですでに反応が確認できたクリエイティブやコンテンツを、より広い層へ横展開するときである。広告の役割は、新しい反応をゼロから生み出すことではなく、成果が出た素材の集客効果を面で広げることにある。
日本ブランドが陥りやすい失敗は、日本で成果が出た広告クリエイティブを、そのまま中国語へ翻訳して台湾で配信してしまうことだ。しかし、これまで見てきたように、台湾では利用されるSNSも、情報が広がる経路も日本とは異なる。
だからこそ、まずは台湾市場でクリエイティブの反応を確かめ、そのうえで広告によって配信を拡大するという順番が重要になる。「まず検証し、反応が出たものを広告で広げる」。これが台湾市場における広告運用の基本的な考え方である。
なお、広告運用はGoogle、Meta、LINEなどの公式パートナー企業と連携して行うこともできる。SHOPLINEも、その公式パートナーの一社として、広告運用やECとの連携を支援している。
実際に、販売方法と集客方法を台湾向けに組み替えた日本ブランドの事例が、TENGAの台湾進出である。以下は、SHOPLINEが公開した台湾導入事例(2017年公開)で、当時のTENGA Global台湾責任者が語った内容をもとに紹介する。
出発点になったのは、ブランドイメージを守ることだった。
それまでTENGAの商品は台湾で代理店を通じて販売・運営されていた。しかし、その形では「ブランドが伝えたいメッセージを100%届けることができない」と判断した。TENGAにとってブランドイメージは経営の根幹であり、不適切な売り方を避けるため、本社は海外代理店への依存を段階的に見直し、台湾と韓国を海外展開の第一歩となる重点市場に位置付けた。
次に下した判断が、大型ECモールやオークションサイトへ出店しないことだった。
理由は二つある。すでに一部の商品は第三者によって販売されており、さらにプラットフォーム全体の雰囲気がTENGAの目指すブランドイメージと一致しなかったからだ。前章で触れたように、モールでは公式商品も他社商品と同じ棚に並ぶ。TENGAは、「どの棚に商品を置くのか」そのものをブランド戦略として考えたのである。
では、自社でECサイトを一から構築したのかというと、そうではない。
当時の判断は、自社開発や運営にはコストがかかり、台湾のEC市場を十分理解しないまま投資するリスクが大きいというものだった。Shopifyや91APPなど複数のECプラットフォームを比較した結果、最終的にSHOPLINEを採用した。
さらに、販売方法そのものも台湾市場に合わせた。
多言語対応、電子インボイス(統一発票)、LINE Payへの対応に加え、ページを柔軟に更新できる運営体制を整えた。なかでも大きな効果を発揮したのが、コンビニ受取・代金引換への対応だった。
TENGAのような商品では、利用者はプライバシーを重視する傾向が強い。そのため、コンビニで人目を気にせず受け取れることは、単なる利便性ではなく、「安心して購入できるか」を左右する重要な条件だった。
集客でも、日本とは異なるアプローチを採った。
最初からマス市場を狙うのではなく、小さくても反応のあるコミュニティから広げていったのである。台湾進出後にはロックバンド滅火器(Fire EX.)と協力し、「LOVE MYSELF」キャンペーンとコラボ商品を展開。音楽を通じてHIV/AIDSへの正しい理解を広める活動を支援するとともに、啓発イベントへの協賛や医師との連携による性教育にも継続して取り組んだ。
2016年の調査では、台湾全体でのブランド認知度は約17%にとどまっていた一方、デザイナー層や性的マイノリティのコミュニティでは約60%に達していた。TENGAが目指したのは、17%の市場全体へ一気に広げることではない。すでに60%まで浸透しているコミュニティを起点に、その外側へ少しずつ広げていくことだった。
実店舗への展開は、その後である。2022年12月には台湾初のポップアップストアをオープンし、当初3か月限定の予定だったものが好評を受けて約2年間営業を継続。そして2025年1月24日、台北・信義区の商業施設ATT 4 FUNに、海外初の常設店となる「TENGA LAND TAIPEI」を開設した。
この事例から学ぶべきことは、実店舗を出したことではない。
代理店任せだった販売体制を見直し、ブランドにふさわしい販売チャネルを選び、決済や受取方法を台湾の消費者に合わせ、反応のあるコミュニティからブランドを広げていく。
つまり、販売の仕組みも、集客の仕組みも、日本流ではなく台湾流へ組み替えたことこそが、TENGAの台湾市場での成功を支えたのである。
台湾は、消費者の行動も、販売チャネルも、日本とは大きく異なる市場である。しかしその違いを正しく理解し、それに合わせて戦略を組み替えれば、十分に勝負できる市場だ。
鍵となるのは、集客と価格設計を日本のやり方から台湾のやり方へ切り替えられるかどうか。集客では、KOLやKOC、団購主、ライブコマース、LINEといった台湾ならではのプレイヤーを組み合わせて活用。一方、価格設計では、定期購入を前提とするのではなく、大型セールに合わせて柔軟に価格を動かしていく。
最初の一歩は、思っているよりも小さくてよい。
TENGAの例にあるように、小規模から試し反応を確かめつつ、成功した方法を一つずつ仕組みとして定着させていく。事業登録や物流、決済などの土台づくりは、現地の専門家やパートナーと協力しながら進めればいいのだ。
「まずは台湾でやってみよう。」
次の一歩は、台湾市場のやり方に合わせて自分たちの売り方を組み替えることから始まるだろう。
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台湾で主導的なECモールは、蝦皮(Shopee)・momo購物網・PChome 24h購物で、いずれも台湾ローカルの大手である。日本で最大手の楽天市場も台湾で営業しているが主力ではない。日本ブランドが選ぶことになるのは、自社のECサイトを持つか、現地モールに出店するか、その併用、のいずれかのパターンである。
一般のEC(電子商取引)が国内の消費者に売るのに対し、越境EC(クロスボーダーEC)は国境を越えて海外の消費者に売る仕組みである。現地法人や実店舗を持たなくても海外へ売れる。台湾向けなら、日本から直接届ける形から現地で経営する形まで、深め方に幅がある。
公益財団法人日本台湾交流協会の資料(2025年公表)によれば、台湾のBtoC-EC化率は21.9%(2023年)で、日本の13.7%を上回る。市場規模自体は日本のほうが大きいが、EC化率では台湾が上回る。ネット利用率・スマホ保有率も高く、オンライン販売の土壌は十分に整っている。
日本ほどには根づいていない。台湾では定期購入(サブスク)が浸透しておらず「まとめ買い」が主流。条件つきの定期購入は歓迎されにくい傾向がある。実際台湾で定期通販に挑んだ日本企業の事例でも、購入者は「まずは単品から試したい」を最大の理由に定期購買を避けた、という報告がある。固定の定期モデルより、セール時期に合わせた柔軟な価格設計のほうが噛み合いやすい。
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