越境ECの集客|どこで見つけてもらい、どう自社の顧客にするか

越境ECの集客|どこで見つけてもらい、どう自社の顧客にするか

越境ECで海外の顧客を集める順番を「どこで見つけてもらい、どう自社の顧客にし、何を指標に判断するか」で整理。国・地域別の違いも公的統計と各国の調査をもとにまとめました。

多言語サイトを立ち上げ、商品を掲載し、決済や配送の準備も整えた。それでも、海外からのアクセスや注文がなかなか増えない。越境ECを始めたばかりの事業者が直面しやすい悩みです。

こうしたときに確認したいのが、現地の顧客が自社サイトを見つけるまでの経路です。国内では、これまでの営業や情報発信を通じて、ブランドを知っている人がすでにいます。新しい海外市場では、その認知を一から広げていく必要があります。

この記事では、海外での集客を「見つけてもらう準備」「認知を広げる施策」「継続して連絡を取れる仕組み」の三つの段階で整理します。この流れを基本に、各市場に合った手段を選んでいきましょう。

海外集客の基本となる三つの段階。各段階で使う手段は、市場に合わせて選びます。

まずは、海外での認知と流入経路を確認する

国内サイトへの流入には、店名での検索、購入経験のある顧客の再訪、SNS、メディア掲載や口コミ、日本語での自然検索などがあります。いずれも、日々の営業や情報発信によって少しずつ育ってきた経路です。新しい海外市場では、こうした蓄積がまだ十分にないこともあります。多言語化は訪問者が内容を理解するための準備ですが、サイトを知ってもらう施策もあわせて必要です。

広告は、国内と同じように海外でも認知を広げる手段になります。ジェトロの調査では、米国Amazonに出品する日本企業のうち、配送・物流に予算を投じる割合は売上の有無によらず78〜83%でした。一方、広告に予算を投じる割合は、売上上位の企業で82%、売上のない企業で56%と差があります。広告が売上の差を生んだとまでは言えませんが、集客にも予算を確保する必要性を考える参考になります。

広告に予算を投じる企業の割合は、売上上位82%・売上あり73%・売上なし56%。配送・物流は78〜83%でした。出典:ジェトロ「越境ECの課題と克服ポイント(日本)」図4(2024年7月調査、2025年11月公表)

「訪問者が少ない」のか「購入につながらない」のか

注文が増えないときは、まず訪問者数と購入数を分けて確認しましょう。どちらに課題があるかによって、優先する施策が変わります。

確認には、GA4「ユーザー属性の詳細」とSearch Console「検索パフォーマンス」を使い、対象の国で絞り込みます。Search Consoleでは、店名を含む検索の表示回数も記録しておくと便利です。施策を始めたあとに、ブランド名で検索される機会が増えたかを比較できます。

GA4で国別の訪問者数と購入数を確認し、Search Consoleで店名を含む検索の表示回数を見ます(数値はイメージ)。

  • 対象国からの訪問者が月に数十人程度なら、まずは集客を増やすことが課題です。この記事では、主にこの段階の施策を紹介します。
  • 月に数百人以上が訪れているのに購入がほぼゼロなら、購入を妨げている要因を確認します。送料などを含む総額、決済手段、配送日数が見直しのポイントです。配送については越境ECの物流ガイドも参考になります。比較の目安として、ECサイトの新規訪問者の平均コンバージョン率は1.7%と報告されています(Contentsquare、2025年)。
  • その中間であれば、集客と購入導線の改善を並行して進めます。ここで挙げた人数は一律の基準ではありません。国内サイトの実績とも比べながら、自社の状況を判断してください。

STEP 1|見つけてもらう入口を整える

広告を始める前に、海外の顧客が適切なページへたどり着ける状態を整えます。技術面の確認と、現地で使われる検索語の調査がポイントです。

翻訳したページが海外の検索結果に表示されない場合は、サイトの設定も確認しましょう。Googleは文章から言語を判断できますが、言語版どうしの対応関係や対象地域は、サイト側で明示する必要があります(Google 検索セントラル)。

エンジニアに確認したい二つの設定

  • 言語版ごとに個別のURLを用意しているか。Cookieや言語設定に応じて同じURLの内容を切り替える方式は、Googleが推奨していません。
  • 各言語版のhreflangが相互に設定されているか。片側からの指定だけでは、対応関係が認識されません。

これらの設定が不十分だと、対象地域の検索結果に意図しない言語版が表示されるなど、顧客が適切なページを見つけにくくなることがあります。

検索キーワードは、現地で使われる言葉に合わせる

日本語のキーワードをそのまま翻訳しても、現地でよく検索される言葉とは一致しないことがあります。

「南部鉄器」の検索語を比較すると、米国では "cast iron teapot"、台湾では固有名詞の検索数が多くなっています。出典:Ahrefsの月間検索数推計(2026年9月時点)

南部鉄器の例では、米国は用途やカテゴリを表す言葉、台湾は固有名詞の検索数が多くなっています。一律にカテゴリ名へ置き換えるのではなく、対象市場での検索数を確認しましょう。Google 広告のキーワード プランナーでは、国を指定して月間検索数を調べられます。現地モールの検索窓に表示される候補も、検索語を探す手がかりになります。

STEP 2|認知を広げ、最初の訪問につなげる

サイトを整えただけでは、ブランドを知らない人からの指名検索は期待できません。次は、現地の顧客に自社の商品やブランドを知ってもらう施策を考えます。

主な選択肢は、広告、インフルエンサー・アフィリエイト、海外モールの三つです。いずれも費用がかかりますが、支払い方や、購入後に顧客と直接やり取りできるかが異なります。まずは、この違いを押さえておきましょう。

※ 表は横にスクロールできます。

手段 費用の支払い方 得られるもの 顧客との関係を管理する側
広告 出稿費を支払う。予算の上限は自社で設定 短期間で反応を確認できる 自社
インフルエンサーとアフィリエイト 固定報酬・成果報酬・商品の提供(消費者庁の運用基準では商品提供も対価) 紹介者への信頼とフォロワーへの接触 紹介先による。自社サイトなら自社、モールの商品ページならモール
海外モール 出店手数料+モール内広告(Shopee・Amazonとも検索上位枠はクリック課金) モールに集まる需要と、プラットフォームへの信頼 モール

広告|短期間で反応を確かめ、運用は市場に合わせる

Google広告やMeta広告は、国内と同様、海外でも比較的短い期間で反応を確認できる手段です。検索広告には最低出稿額がなく、予算の上限も自社で設定できます(Google 広告)。少額から始め、配信の停止や予算の調整ができる点も特徴です。ただし、数日で見られるのは訴求や価格への初期反応です。自動入札の学習や成果の安定には、一定のコンバージョン数が必要になります。

海外向けに運用する際は、特に次の二点を見直します。

  • クリック単価と訴求:同じ "matcha" でも、クリック単価の推定値には米国・台湾・タイ・シンガポールで最大6倍の差があります(Ahrefs推定、2026年9月時点)。Google 広告は広告文を自動翻訳しないため(ターゲット言語について)、広告素材も市場ごとに用意します。
  • 自社で管理する範囲:MetaのAdvantage+ オーディエンスなど、配信対象の選定をAIに任せる仕組みが広がっています。広告主は、対象国や除外条件、広告素材を検討するとともに、アカウントの管理にも注意が必要です。自社名義で開設し、代理店には運用に必要なアクセス権を付与する形にすれば、担当が変わっても運用履歴や学習データを引き継ぎやすくなります。

広告予算は学習に必要な件数から、ROASは粗利から考える

AIを活用した広告運用では、学習に必要なデータを集めることと、成果を適切な指標で評価することが重要です。予算とROASは、次のように考えると整理しやすくなります。

  • 予算は、学習に必要な件数から考えます。 自動入札の学習には、一定数のコンバージョンが必要です。件数が少ないと結果のばらつきが大きく、施策の良し悪しを判断しにくくなります。越境ECでは国別にキャンペーンを分けるため、データも分散しがちです。対象国を絞る、初期段階ではカート追加を最適化の対象にするなど、データを集めやすい設計を検討します。
  • ROASは、売上の規模とあわせて確認します。 目標を高く設定しすぎると、獲得できる量が減る場合があります(目標広告費用対効果の設定について)。代理店からROASの達成報告を受けたら、予算を増やしても同じ水準で売上を伸ばせそうか確認しましょう。認知を目的とするキャンペーンでは、ROASだけでなくインプレッションやリーチを中心に評価します。
  • 採算は、越境EC特有の費用を差し引いて判断します。 国内販売と同じ計算では、実際よりも利益を多く見積もってしまうことがあります。

予算と採算を考える際の目安

  • 学習に必要なコンバージョン数:Googleは1か月以上で30回以上(目標ROASなら50回以上)を推奨しています(スマート自動入札について)。Metaでは、広告セットごとに7日以内に約50件が目安です。
  • 月予算の試算:月30件を目標とする場合、30をコンバージョン率で割って必要なクリック数を求め、対象市場のクリック単価を掛けます。新規訪問者のコンバージョン率を1.7%とすると、月およそ1,800クリックです。広告経由の転換率がそれより低ければ、必要なクリック数と予算は増えます。
  • 差し引いておきたい費用:国際送料(EMSは500gで台湾1,450円、米国3,900円)、関税(米国は800ドル以下の少額免税が2025年8月末に停止)、決済手数料(Stripeはカード3.6%+通貨換算2%、Shopeeは5.3〜7.0%)、返送費(台湾は7日以内の返品対応が義務)などです。

粗利率から、採算を確認するためのROASの目安を計算できます。最低ROAS=1÷粗利率(越境ECの費用を差し引いたあとの粗利率)

業界平均と比べる前に、自社の商品でどの水準なら採算が合うのかを把握しておくと、判断しやすくなります。

インフルエンサー|依頼先・報酬・広告表示を確認する

海外では、日本の事務所経由のタイアップやASPアフィリエイトとは、依頼先や契約の仕組みが異なることがあります。確認したいのは、次の三点です。

  • 依頼先:台湾では、LINEやFacebookのグループで共同購入を取りまとめる「団購主」が、売上に応じた報酬で活動しています(台湾進出のEC現地化ガイド)。東南アジアでは、モール内で活動するクリエイターも選択肢になります。TikTok Oneなどの検索ツールや、MCN・エージェンシーを通じて探す方法があります。
  • 報酬:海外のプラットフォームでは、成果報酬に固定報酬や商品提供を組み合わせるなど、契約に応じて設計します。日本のASPで見られる初期費用や月額固定費(例:A8.net)が、どこでも必要になるわけではありません。
  • 広告表示:無償の商品提供も対価にあたり、消費者がいる国・地域の開示ルールを確認する必要があります。日本からの投稿でも、米国の消費者を対象にする場合は米国法が適用されます。詳しくは米国の節で紹介します。

海外モール|日本からの出店条件を確認する

海外モールを検討する際は、まず日本の事業者が出店できるかを確認しましょう。現地法人や居住資格が必要かどうかは、プラットフォームによって異なります。

  • Shopeeは、日本の法人・個人が現地法人を設立せずに7マーケットへ出品できる選択肢です。固定費はかからず、日本から商品を直送します。
  • 一方、TikTok Shopのシンガポールとタイでは、出店資格がその国に居住する個人か現地登記の法人に限られます(2026年9月時点)。条件は変わることがあるため、出店前に公式ページで確認してください。
  • モールには、クリエイターがショート動画やライブ配信で商品を紹介し、売上に応じて報酬を受け取る仕組みもあります。Shopeeでは、出店後の担当者やMCNを通じて相談できます。

モール経由の購入者とは、基本的にそのプラットフォーム上でやり取りします。自社ブランドへの関心を継続的な関係につなげる考え方は、STEP 3で紹介します。

最初の施策をどう選ぶか

まず反応を確かめたい場合は、少額から始められる広告が選択肢になります。成果に応じて費用を払いたいならインフルエンサー・アフィリエイト、モール内の需要を活用して販売を始めたいなら海外モールを検討します。広告の学習が進む間に、ほかの手段の条件を調べておくと、次の施策も選びやすくなります。

STEP 3|訪問者と継続してつながる仕組みをつくる

初めてサイトを訪れた人が、その場で購入するとは限りません。会員登録やメールなどで再び連絡を取れるようにしておけば、一度の訪問を次の購入機会につなげられます。

新規訪問のコンバージョン率は1.7%、再訪問は2.9%。購入しない理由では「ただ見ていただけ」が最多の42%でした。出典:Contentsquare「2026 Digital Experience Benchmark」/Baymard Institute

ここで用意したいのは、自社から継続して連絡できる手段です。プラットフォーム上のフォローだけでなく、会員情報や連絡先を自社で管理できる仕組みを考えます。

連絡手段と、配信前の同意を確認する

基本的な方法は国内と同じです。会員登録、メールアドレスの取得、メッセージアプリの友だち追加、同梱物、カゴ落ちリマインドなどがあります。リマインドを送る場合は、決済前にメールアドレスを取得できる導線が必要です。海外向けでは、さらに次の二点を確認します。

一つ目は、現地でよく使われる連絡手段です。台湾・タイならLINE、香港・シンガポール・マレーシアならWhatsApp、中国ならWeChatが候補になります。米欧ではメールが基本の選択肢です。利用状況は、市場別の章で紹介します。

二つ目は、配信に必要な同意です。国・地域によって、事前の同意が必要な場合と、配信を拒否できる方法の提示が求められる場合があります。会員登録やメール取得の際に配信への同意を確認するフォームを用意しておくと、運用をそろえやすくなります。

モールの規約を守りながら、ブランドを覚えてもらう

モールから自社サイトへ誘導する際は、各社の規約に注意が必要です。まずは商品やブランドを覚えてもらい、検索したときに自社サイトを見つけられる状態を整えましょう。

  • Amazon、TikTok Shop、Shopeeはいずれも、商品ページやメッセージ、配信などから外部へ誘導する行為を規約で禁止しています。同梱物も、注文へのお礼や商品そのものの情報を伝える範囲で考えます。

自社サイトのURLを同梱する前に、規約を確認することが大切です。そのうえで、ブランド名を覚えてもらう工夫と、ブランド名で検索した際に自社サイトが表示される準備を進めます。STEP 1で整えた検索の導線が、ここでも役立ちます。

最初の30日で進めたいこと

ここまでの三つの段階を、最初の30日で進めるチェックリストにまとめました。自社の準備状況に合わせて活用してください。

初日〜第1週:検索とサイトの準備

  • GA4とSearch Consoleを国別に確認し、訪問者数と購入数のどちらに課題があるかを把握する。店名を含む検索の表示回数も記録する。
  • 言語版ごとのURLとhreflangを、エンジニアに確認する。
  • 対象市場で検索される言葉を調べ、商品名やカテゴリ名に反映する。

第2週〜第3週:認知拡大と連絡手段の準備

  • 広告・インフルエンサー・モールのどれから始めるかを決める。反応を早く確かめたい場合は、検索広告を検討する。
  • 自社名義の広告アカウントを用意し、越境ECの費用を差し引いた粗利率から、採算が合うROASを計算する。
  • 同じ時期に、配信への同意を確認するフォームと、現地で使われる連絡手段(LINE/WhatsApp/WeChat/メール)を用意する。

30日目:データの蓄積と訪問者数の変化を確認

  • 学習に必要なコンバージョン数が集まりつつあるかを確認する。不足している場合は、対象国を絞る、カート追加を最適化の対象にするなどの見直しを検討する。
  • 対象国からの訪問者数が、施策を始める前と比べて増えているかを確認する。
  • 設定変更直後の数字だけで成果を判断せず、一定期間の変化を見る。SEOについても、Googleは「一般的には、数週間待ってから検索結果への影響を確認する」ことを勧めています(SEOスターターガイド)。

国・地域ごとに押さえたい集客の違い

基本の流れは共通でも、使われるサービスや出店条件は市場によって異なります。まずは対象市場の行を確認し、詳しい情報を以下の各節で見ていきましょう。

※ 表は横にスクロールできます。

主な検索経路 認知を広げる手段 継続的な連絡手段 参入要件
台湾 Google検索 KOL、共同購入の取りまとめ役 LINE公式アカウント Shopee台湾へ直接出店するなら居留証か会社登記(Shopee日本経由なら不要)
東南アジア モール内検索、Google検索 モール内のアフィリエイト×ライブ配信 LINE(タイ)、WhatsApp(シンガポール・マレーシア) プラットフォームごとの出店資格
米国 Google検索 年齢層で分かれるSNS、アフィリエイト メール Amazonは米国法人不要、TikTok Shopは米国の身分証と事業者書類が必要
中国 百度、小紅書・WeChatなどのアプリ内 KOC、ライブ配信 WeChat(サービスアカウント・有料認証) 各種アカウント開設(中国本土にサーバーを置くならICP届出も)

市場選びの考え方は、越境ECの始め方で紹介しています。

台湾・香港|継続的な連絡に使うアプリが異なる

  • 台湾では、過去7日間にLINEを使った人が12〜65歳人口の93%、Facebookは88%でした(LINE台湾の公式広告資料、基礎調査はNielsen 2022年第1四半期)。LINE公式アカウントへの友だち追加は、継続して連絡を取る手段になります。
  • Shopee台湾(蝦皮)へ直接出店する場合、外国籍の事業者には居留証か台湾での会社登記が必要です(Shopee日本経由の越境出品は別ルート)。一方、LINE Ads Platformは海外法人の広告主も受け付けており、日本法人のまま広告を始められます。
  • 香港では、WhatsAppの月間利用率が74.7%です(We Are Social/Meltwater「Digital 2025」)。同じ繁体字圏でも、連絡手段は台湾と分けて考えます。香港は自由港で、日本からの直送に関税や売上税はかかりません。

東南アジア|動画・ライブ配信を販売につなげる

  • 東南アジアでは、ライブ配信を含む動画コマースが、2025年のEC流通総額の25%を占める見込みです。各国の売上上位1,000商品のうち80%は、配信動画で紹介されたことがあります(Google・Temasek・Bain「e-Conomy SEA 2025」)。
  • タイで事業者が利用する販売チャネルは、Facebookが66.8%で首位、ECプラットフォームが55.2%で続きます(ETDA 2022年調査)。連絡手段にはLINEがあり、LINE広告のチャットリスト面では5,600万人以上にリーチできます(LINE for Business タイ)。
  • シンガポールとマレーシアでは、WhatsAppが連絡手段の候補になります(月間利用率はシンガポール80.1%、マレーシアは9割前後、「Digital 2025」)。シンガポールでは、タイアップ投稿の開示(ASAS)とメールの一斉送信(Spam Control Act)のルールも確認しておきましょう。

米国|年齢別の利用傾向と、直送の採算を確認する

YouTubeとFacebookは幅広い年齢層に利用されています。Instagramの利用率は18〜29歳で80%、65歳以上で19%。出典:Pew Research Center(2025年11月)

  • 幅広い年齢層に届けたい場合、YouTubeとFacebookが候補になります(Pew Research、2025年11月)。継続的な連絡にはメールが基本の選択肢です。米欧5か国の消費者調査では、ブランドからの案内を受け取る手段としてメールを選んだ人が75.4%でした(Sinch Mailjet、2024年)。
  • 800ドル以下の少額免税は2025年8月29日に停止され、2026年9月時点でも停止が続いています。送料や関税を含めた総額が購入判断に影響するため、広告で案内する価格と、購入時に支払う金額に大きな差が出ないか確認が必要です。
  • 米国向けのタイアップ投稿では、無償の商品提供も開示の対象になります。FTCは、商品提供だけを受けた場合でも、単に「Gifted」と書くのではなく「Gifted by ブランド名」など、提供元が分かる表現を示しています。開示は投稿の近くに置き、リンクを開かなくても確認できる形にします(FTC Endorsement Guides、16 CFR Part 255)。
  • 出店条件も販売チャネルによって異なります。Amazonは米国法人を設立せずに出品できますが、TikTok Shopの米国サイトでは、本人確認に米国の身分証明書と事業者書類が求められます(2026年6月時点)。

中国|検索・広告・連絡手段を現地のサービスで整える

  • 中国では、百度や、小紅書・WeChatなどのアプリ内検索が入口になります。Googleのシェアは約1%(StatCounter、2026年8月)で、Facebookもほとんど利用されていません。
  • 広告などを始める前に、アカウントの開設条件を確認します。小紅書の企業アカウントは日本企業もオンラインで認証できますが、登記書類と訳文が必要で、認証は1年ごとに更新します。Douyin(抖音、中国版TikTok)の広告プラットフォームでは、中国国内の営業許可証が開設の前提です。
  • 継続的な連絡には、WeChatのサービスアカウント(服务号)を使います。海外事業者が開設できるのはこの種類で、認証費用はUS$99です。認証が通らなかった場合も返金されません(テンセント公式サポートFAQ)。
  • ICP備案の要否は、ウェブサイトのサーバーを中国本土に置くかどうかで決まります。日本でホスティングしているサイトを中国の消費者が閲覧するだけなら、対象にはなりません。

まとめ

新しい海外市場では、サイトの準備と集客の施策をあわせて進める必要があります。まずは見つけてもらう入口を整え、広告などで認知を広げ、訪問者と継続して連絡できる仕組みを用意しましょう。この三つを基本に、市場ごとのサービスや出店条件に合わせて調整していきます。

今の課題が「訪問者を増やすこと」なのか、「購入につなげること」なのかを確認すると、次に取り組む施策が見えてきます。越境EC全体の流れを確認したい方は、越境ECとは・完全ガイドも参考にしてください。

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よくある質問

越境ECの集客は、何から始めればいいですか?

まずは、対象国からの訪問者数と購入数を確認し、言語版のURLや現地の検索語など、見つけてもらうための準備を整えます。そのうえで、予算や支払い方、購入後の顧客との関係を考えながら、広告・インフルエンサー・モールから施策を選びます。市場選びについては、越境ECの始め方で紹介しています。

多言語化だけで、海外からのアクセスは増えますか?

多言語化だけで集客が増えるとは限りません。訪問者が内容を理解できるようにすることに加え、現地で見つけてもらう準備が必要です。言語・地域版ごとのURLとhreflangを整え、ページの言葉を現地の検索語に合わせます。例えば南部鉄器は、米国では "cast iron teapot" という検索語も検討できます。

市場が変わると、集客のやり方はどれくらい変わりますか?

基本の三段階は共通ですが、使うサービスや出店条件は異なります。同じ繁体字圏でも、継続的な連絡には台湾でLINE公式アカウント、香港でWhatsAppが候補になります。台湾での進め方は、台湾進出のEC現地化ガイドで紹介しています。

AI検索の時代になって、越境ECの集客は何が変わりましたか?

Googleは、AIによる概要への表示に「追加の要件はなく、特別な最適化も必要ない」と明記しています。AI検索向けの特別な施策を増やす前に、検索で見つけてもらうための基本的な準備を確認しましょう。

見込み客と継続して連絡を取るには、どの手段が適していますか?

自社で連絡先や配信を管理でき、現地でよく使われている手段を選びます。例えば台湾ではLINE、中国ではWeChat、米国ではメールが候補です。配信を始める前に、同意の取得方法も確認しておきましょう。

中国でのライブコマース市場の急成長

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